HISTORY

安来鋼『ヤスキハガネ』の歴史

安来鋼「ヤスキハガネ」のルーツ

安来鋼  NHKの人気番組だったプロジェクトXに特集された、伝統的製鉄技術(たたら)は、宮崎アニメ「もののけ姫」にも登場しました。
この(たたら)で造られる玉鋼(たまはがね)こそが、安来鋼「ヤスキハガネ」のルーツです。

 古来より島根県出雲地方では良質な砂鉄(真砂砂鉄)が採取でき、中国山脈の森林より作られる炭が豊富にあることで鉄文化が栄えました。たたら製鉄は砂鉄とほぼ同じ重量の炭を使います。同じ重量といっても砂鉄と炭とでは容積がずいぶん違います。この地で栄えたのは、砂鉄の質、量はもちろんのことですが、近くで炭の確保、保管できることも重要な要因でした。

 このような好条件が揃っていたことと、たたら操業を仕切る優秀な村下(むらげ)が集まっていたことで、この地で多数のたたらが操業され、たくさんの良質な玉鋼が全国に送り出されていました。
その玉鋼の積出港として栄えたのが、安来節で有名な安来市です。

 そして、その後、この安来の地で古より受け継がれる和鋼の伝統知識を基に、日立金属㈱安来工場で同社最新の技術と経験を駆使して造られる鋼こそ、高品質な鋼として世界的に有名な安来鋼「ヤスキハガネ」です。

安来鋼「ヤスキハガネ」の刃物鋼はなぜ優れているのか

安来鋼 安来鋼「ヤスキハガネ」刃物鋼は切れ味に悪影響を与えるリン、イオウなどの不純物を極限まで排除しています。それにより、硬くて永切れするが、粘りがあり刃欠けしにくい理想的な刃物が造れるのです。

安来鋼「ヤスキハガネ」刃物鋼の鋼種

安来鋼 安来鋼「ヤスキハガネ」刃物鋼の鋼種は大きく分けて以下のような鋼種があります。

【白紙】
不純物を極力低減した純粋な炭素鋼。

【黄紙】
適切な鍛錬と熱処理によって切れ味良く、研ぎやすい刃物ができる。

【青紙】
タングステンやクロムを加え、熱処理特性や耐摩耗性を改善し、永切れする。
青紙スーパー

【銀紙】
ニッケル、クロムを加え、サビにくくメンテナンス性に優れる鋼種。

【ATS-34】
サビに強く、硬く永切れする。アウトドアナイフに最適。

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